5月21日(土)児玉清様のお通夜に参列させて頂きました。
児玉様とは、弊社代表の親戚関係にあたる製薬会社の社長からの紹介で2003年の秋冬
からずっとお付合いをさせて頂いておりました。
児玉様のトレードマークと言うべきスーツは、衿が首に着いているか、余計な皺が出て
いないか、生地質の映りは良いか、スタイルはご本人に合っているか、など考えながら、
作らせて頂いておりました。
最近は少し細目がいいね、などと気さくに声をかけて頂き、出来上がったスーツには
いつもお褒め頂いておりました。そんな、とても紳士なお人柄が、私は大好きでした。
お亡くなりになる何日か前に体調が悪いとお聞きして、ご子息の大祐様にご連絡をさせ
て頂きましたが、連絡が付きません。
そして、5月16日(月)にお亡くなり、17日(火)に大祐様の携帯電話にご一報を入れ
させて頂きました。
18日(水)の朝、大祐様から、「急ですが、私と母の喪服を作れないか」とのご連絡を
頂き、直ぐに工場との調整に入りましたが、大祐様の喪服は間に合わず、奥様の喪服を、
弊社植木が縫い上げ20日(金)の午後10時15分ごろ納品に伺いました。
その時、大祐様から、「親父、まだ居るからお線香上げてってよ」と声をかけて下さい
まして、最後のお顔も拝見させていただきました。扉を閉めるとき、さすがに涙がこぼ
れました。
大祐様が、「親父が亡くなる4日前は普通に椅子に座り、大分痩せてしまったから、大木
さん病院に呼んで寸法を取り直してスーツを新調しよう」とお話をされていた事を聞きま
して、亡くなる寸前まで仕事に対する意欲や、FILOが頼りにされていた事に感動を致し
ました。本当にこの仕事をしていて良かったと、心のそこから思いました。
そして、お通夜当日、大祐様は昨年作らせていただいた、黒のスーツを着用して、奥様は、
上着丈の長い弊社製作の喪服を着用されていました。頼りにされる喜びや、人生に前向き
な姿勢は児玉様から改めて学びました。
児玉清様へ、本当に8年間有難うございました。感謝申し上げます。
店長 大木智治
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